鶴翔ニュース

大熊町の憩いの場に会工生が家具作り!

 本校「建築インテリア科」では、県教育委員会の「平成30年度福島イノベーション人材育成広域連携事業」の一環として、福島県土木建築住宅課の依頼により「大熊町大川原地区の帰還者向け住宅団地においてコミュニティ形成を支援するため高校生のアイディアによるストリートファニチャー(屋外家具)の製作」に取り組みました。

 現在、避難区域になっている大熊町大川原地区は、今年5月の避難解除に向け、公営住宅を建設中です。大熊町から会津地区に避難している方もいることから、「建築インテリア科」では、公営住宅の屋外で使用される家具「ストリートファニチャー」の製作を行いました。製作は、建築インテリア科の生徒13名が、福島県木材協同組合連合会の協力により、家具メーカー㈱共栄の佐藤雄一専務に指導助言をいただきながら、本校教員の指導もとで、生徒が課題研究の授業や放課後の時間を利用し、1年間かけて製作しました。

 今回製作したテーブルと椅子は、パズルのピースの形をしています。生徒は大熊町の人との絆やつながりを大事にしたいという気持ちから、”つなげられるパズルのピース”の形にしたようです。また、つなげることで、星座である”大熊座の中の北斗七星”も作れるというイメージもあったようです。

<完成したテーブルと椅子>

 

 テーブルに埋め込まれているタイルは、去年の8月に仮設の大熊中学校を訪れ、大熊中学校の生徒や小学生、保護者の皆様にふるさとの大熊町をイメージしたイラストを考えていただき、タイルに絵付けしてもらいました。タイルは、本校の「セラミック化学科」の協力により製作されました。 

<大熊町の皆さんが絵付けしたタイル>

 

 去年12月14日には、本校の生徒と教員が大熊町大川原地区を訪れ、役所の担当者より復興計画のお話を聞いたり、復興の現地見学をしました。生徒たちは、復興の状況をみて、実際に設置する場所のイメージを確認することができたようです。

 製作された「ストリートファニチャー」テーブル10、椅子20脚は、5月以降に大熊町の現地へ設置される予定です。

 

 生徒たちは、今回の活動を通して、自分たちの製作した「ストリートファニチャー」が、いろいろな世代の方々に使用してほしいと思っております。

 実際のテーブルと椅子は、本校南2棟1階「建築インテリア科」前の廊下で展示中です。お時間を見つけて是非実物をご覧いただきたいと思います。興味・関心のある方は会工へお越しください。